『兄の終い』

村井理子著

CCCメディアハウス

 著者の村井さんは翻訳家で、エッセイの著作もある方です。この本は、その村井さんに、警察から東北のある町でお兄さんが亡くなったという連絡が入ってからの五日間の出来事と後日談、心情が語られたノンフィクションです。

 思い切りゴミ袋を振り上げている女性のイラストが印象的な表紙は、怒濤の内容にぴったりだと思います。大変な手続きや作業、怒り悲しみ、五日の間に会った人、時に面白かったことが、とても読みやすく書かれていて、一気に読んでしまいました。村井さんとお兄さんの関係は円満とは言えず、そのあたりの話も出てきます。

 インターネット連載のエッセイで、その後のことが書かれたものもあるので、気になる方は読んでみて下さい。

 余談ですが、村井さんが五日間を過ごした多賀城市の描写は、縁のある人には懐かしい景色やお店が登場するようです。

坊守