2021年 修正会勤まる

 一月一日午前十時より、宗泉寺本堂にて修正会をお勤めしました。年末年始にかけて感染者数の増加や医療現場の逼迫の報道を目にして、集まっていいのか迷ったのですが、マスク付きでもお互いの顔を見て、新年の挨拶もできて、温かい雰囲気のなかで無事にお勤めができたことをうれしく思いました。


 住職の法話は、新年恒例の御文の一帖一通目についてでした。


 「コロナウィルス流行によってこの一年は自らの生活を振り返る事の多い一年であったでしょう。旅行に行く、おいしい物を食べる。そういった事が幸せだと思って生活してきた中で、それができなくなったとき何が私にとって幸せなのかと考える大切なきっかけとなりました。
 新しい年を迎え、できたことができなくなったと嘆く生活ではなく、日々の小さな喜びを味わっていただけたらと願います。
 御文には“嬉しさを昔は袖に包みけり 今宵は身にも余りぬるかな”という詩が詠まれています。教えに出会えた喜びは袖に入る様な小さなものであったが、今は身に余るほどの喜びに変わったという詩です。教えは同じでも受け取る側が変わったということです」


 

例年と変わらぬ昨年一月とコロナ禍中の今年の一月では状況が変化しています。
 楽しみにしている旅行や会食ができなかったり、会いたい人にも気軽に会えない状況で、本当の幸せとは何かという問いも重みが違って受け止められたのではないでしょうか。
 なお、新年会の会食を中止にする、マスク着用、椅子は離して、換気、手の消毒など、去年に引き続き参詣の皆様にご理解とご協力をいただきました。
個々のご法事でも感染症予防のため同じように対応しております。