
北大路公子著
集英社文庫
私は初めて読んだのですが、北大路公子さんはエッセイストとしてたくさんの本を出されていて、ファンも多い方だそうです。お墓のことは悩んでいる方が多いなあと気になっているので、本屋さんでタイトルに引き寄せられ購入しました。
北海道の実家に高齢の父母と住んでいた公子さんですが、ある日突然個人事業主のお父さんが亡くなってからの、てんやわんやが、あくまでまじめにかかれている本です。
公子さんにとってはもちろん大変なことの連続です。大変で真面目にやっているのも伝わるのに、前向きすぎないけど沈みすぎない物の見方と面白い表現に最後までサクサク読んでしまいました。人が亡くなった後の手続きや片付けの大変な話や、お墓についても決断することのエネルギーの大きさを具体的かつストレートに書かれています。しかもコロナ禍の非常事態宣言で色々状況が変わってしまったこと、高齢のお母さんの通院や実家の修理などその後も続く生活、仲は良いけれど生活リズムは異なる妹夫婦とのやりとりが、ユーモラスだけれどドライになりすぎず絶妙でした。
家族が亡くなった後の色々を引き受けることになったら、悲しいし不安だし本当に大変だろうけど、○○さんはこうだったって、おじいちゃんの時こんな事があったんだってという話が感情面でも情報面でも何かしら助けになってくれたらいいなあと思います。この本はそういう話を公子さんから聞かせて貰うようなところがあるのではないかと感じました。お葬儀やご法事を最近勤められた方、やっと一段落ついたよという方など、状況の違いでも色々感想が違うかもしれません。お寺の貸し出しコーナーに置いておきますので興味のある方は見てみて下さい。