2023夏 お盆合同法要正午の部法話の要約

 東本願寺出版の『真宗児童聖典』を読みました。子どもが浄土三部経の内容に触れられるように大正時代に書かれたものを読みやすいのように現代語に直した本です。

 その本の『阿弥陀経』の一部分を朗読し解説しました。

少しくらい善い行いを積み重ねただけでは、極楽の世界に生まれることはできません。極楽の世界に生まれる種は念仏です。一日でも二日でも、あるいは七日でも、こころを散らさずにひたすらに阿弥陀さまの名、南無阿弥陀仏を称えると、生きているうちは阿弥陀さまとその弟子たちにまもられ、いのちが終わるとすぐ、阿弥陀さまの極楽の世界に生まれることができるのです。

 小さな善であっても積み重ねれば、極楽に生まれると可能性があると思っていますが、それは難しいです。極楽に生まれるには「南無阿弥陀仏」と仏様の名前をとなえる念仏以外の方法は難しいのです。だから簡単で平等なこの念仏を仏様が選んでくれました。

 人間一人一人の生き方や行ったことで生まれ行く先が決まるのならば、百人いれば百とおりの行き先ができてしまいます。

 ですが、南無阿弥陀仏ととなえたら極楽に生まれさせようと阿弥陀様が約束して下さっているのだから、南無阿弥陀仏ととなえたら誰もが極楽に生まれることができる。これが阿弥陀さまの救い方です。だからみんなで極楽に一緒に生まれることができるのです。というお話をしました。