明治時代の廃仏毀釈のことが気になっていて、インターネットの記事や本のことなど色々と調べていて見つけた動画です。同朋大学のサイトでオンライン展示として、三河大浜騒動150周年というテーマで公開されています。
こちらのサイトで視聴できます。https://www.doho.ac.jp/news/1728-2021-150
古刹でも仏像が壊されたり、焼かれたり。その地域の為政者の方針によっては、寺院がいくつもなくなった地域があるというのは、聞いたことがありました。
ですが、具体的な一つ一つの事件については、これまで学ぶ機会がありませんでした。
三河大浜騒動とは愛知県碧南市で明治4年に起きた事件です。
神道儀礼の強要、寺院の統廃合をせまる政府側(菊間藩)に、真宗僧侶の石川台嶺を中心に抵抗したが、騒ぎが大きくなり暴動に発展。菊間藩の役人が殺害され、事件に関わったとされる僧侶や門徒が刑に処されたそうです。
動画では、色々な資料に基づき、大浜騒動に関わった人たちを政府側、寺院側の両方から検証しており、とても興味深かったです。抗議が暴動に発展していく様子も、デマによって暴動に加わってしまう人もいたことや、同じ僧侶でも対応方法が色々なところなど、実際の出来事を詳細に掘り下げようとしているのを感じました。150年前に何があり、壊す側も壊される側もどういう風に考えて、行動したのかもっと知りたいと思いました。
東京などの大都市と違って、地方は代々住んでいる人も多いと思います。150年前くらいだと曾祖父さんくらいから話を聞いたというご健在の方もいらっしゃるかも、地域の人たちにもたらした大きな衝撃の影響が残っているかもしれない、そんななかで事件のことを調べるというのは大変なことだろうと想像します。
西尾市岩瀬文庫では今年の5月14日より、この三河大浜騒動についての企画展示が行われるそうです。興味のある方は西尾市岩瀬文庫のホームページをご覧ください。https://iwasebunko.jp/event/exhibition/
釋尼光智